鐘ヶ江佳太

【プロフィール】鐘ヶ江佳太(かねがえ けいた)
【生年月日】1984年1月10日
【出身地】広島県 【身長】 173cm
【特技】 バスケットボール、アクション(アマチュア格闘技軽量級3位)
【趣味】 カメラ
【略歴】
2004年に俳優を志し上京。2005年『タッチ』(監督:犬童一心)で映画デビュー。 同年TBS『不良少年の夢〜ヤンキー母校に帰るSP〜』でドラマデビュー。以降、『カミュなんて知らない』(監督:柳町光男)、『BABEL』(監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)、近年では映画『JOINT』(監督:小島央大) など、映画、舞台、テレビドラマ、CMなどで幅広く活動している。

Q1.演劇、俳優を始めたきっかけ:「映画を観て。」


17歳の夏、「大学へ進学するか、就職するか」と進路で悩んでた時期に観に行った日本映画『GO』(監督:行定勲)が間違いなくきっかけです。
当時の言葉で表現すると「ビビビ」です。全身に電気が走った感覚。いわゆる一目惚れみたいなやつです。作品の内容としては、在日韓国人の主人公が様々な差別、試練を受けながらも逃げずに真っ向に戦い、乗り越えていく、そんな物語。「オレはオレだ!」と、そのブレない、飾らない、真っ直ぐな姿に惚れました。憧れました。その生き様を大スクリーンで観た衝撃は忘れられません。

「自分もそう生きたい。この大スクリーンのど真ん中でおもいっきり暴れたい!」と思い、お芝居の世界へ飛び込みました。

Q2.影響を受けたもの、私をカタチ作ったもの:「人が輝いている姿を見て。」


人生を大きく振り返ってみると、幼稚園児の頃から表現することは好きだったようです。お遊戯会などでは他のクラスの踊りまで覚えたり、テレビを見ててはアイドルグループのメンバーひとりひとりの歌い方や動きを覚えたりと、とにかく人の真似ばかりしていたようです。
「自分」というよりも、「人が輝いている姿」に関心を強く持っていたように思います。そして数年の青年時代を経て、様々な表現の中でも「芝居」というジャンルに出会ったのです。

他人の人生、生き様を表現することの楽しさ
自分の知らない自分、可能性に出会える歓び
どんどん「演じる」に沼っていきました。

Q3.私の好きなこと:「人との関わり。」


現在、渋谷の居酒屋店長をやってるのですが、
やはりお客さんとの何気ない会話がとても好きです。癒されてます
あと、お客さん同士が繋がっているのを見ると、とても嬉しいです。
お酒の可能性というものを改めて感じてます。もちろん飲み過ぎは注意ですが。何より人生とは繋がりだと思ってます。もちろん知識や技術も大切ですが。
人は、人によって、人となるですね。

Q4.最近考えたこと、感じたこと:「人生の醍醐味とは…」


最近は人と積極的に出会っているように思います。
以前は人見知りも強く、知らない人、場所が苦手で色々と躊躇していた部分もありましたが、最近は自ら進んでることが多いです。
その行動で仕事やプライベートは今までにない広がり方、変化が起きてるように感じてます。やらなきゃ良かったということも多々ありますけど笑。

その一つひとつの経験が人生においての醍醐味やと思ってます。
今回のもあダむもそうですが、何より「挑戦する」を楽しめるようになりました。

Q5.今回の脚本を読んだ時の感想、印象:「衝撃。」


心配になるくらい攻めに攻めてるなぁと感じました笑
前回のもあダむはお客さんとして観させていただきましたが、同じ人が書いたと思えない衝撃はありました。と同時に阿久津京介の底知れぬ可能性を感じてワクワクしています。恐怖もありますが笑

作品の内容もそうですが、何より登場人物一人ひとりの個性生き様が魅力的です。
愛おしいです。

Q6.最後に自由にメッセージ


まずは今回、もあダむに参加出来たことに感謝です。
とても攻めた作品ではありますが、それ以上に楽しんでいただると思います。

演出家・阿久津京介を筆頭に、
キャスト9人、スタッフの皆さんと一丸となって攻めていきます
是非お楽しみに。
ミーーーーム!!!

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演出家コメント


ぼくたちがやっている「俳優」という職業。
かっこよく、表現者、なんて言い方もされたりします。
ではそもそも、「俳優」とはなんなんでしょうか。
この仕事を続けていく中で、ふと考えることがあります。

表現をすること。
役を演じること。

ただ突き詰めていくと、「俳優」という仕事の本質
「物語」を伝えること、それに尽きるとぼくは思います。

物語の担い手。
観客と物語の橋渡し役。

そういう意味で「鐘ヶ江佳太」という俳優は、
その本分を最も全うしていると言えます。

役に自分を乗せる。
自分なりの表現をする。
「役作り」という言葉がある通り、俳優は演技をするにあたって実に色んなことを考えます。
(ぼくはその試行錯誤の過程こそ最も面白いと思っているんですが、それはまた別の機会に。詳しくは、別ページの稽古場日誌をご参照ください。)

しかしその「役作り」の過程で色んなことを考えた結果、
俳優は、どうしても自分をよく見せるための表現をしてしまいがちです。

ですが、彼のお芝居からはそういった「欲」が全く見えません

例えば、一般的に難しいと言われる「泣き」の芝居。
やり取りの中で俳優が涙を流す、感動的なシーン。
実際演じていても、きちんと狙い通りに泣けたりすると、
「今自分は良い芝居をしている」
と、自分のお芝居に酔ってしまう場合が多々あります。
気持ちをストレートに表現するのは気持ちが良いんです。
しかしそういった、俳優としての「欲」が見えるお芝居は、
見ていて逆に冷めてしまうものだったりします。

つまり、最も大切なのは、泣こうとして泣くのではなく、「つい、涙が流れてしまった」という状況感情、身体の状態をもっていくこと、そもそも、本当に涙を流す必要があるのかをきちんと立ち止まって考えることです。

彼は、自然とそれができる俳優です。

決して、何も考えていないわけじゃありません。
現に彼が表現したいこと、考えていることはそのお芝居からひしひしと伝わってきます
にもかかわらず、こちらが別の角度から提案をすると彼は、
それまで自分が考えていたこと、やりたいことを軽やかに手放してくれます。すんなりと受け入れてくれます
これがどれほどすごいことか。

底抜けの謙虚さバランス感覚
自分の考えを常に疑い、模索し続けることができる俳優。
加えて、普段の彼が持っているチャーミングさやユーモアによって時折出てくる、こちらの想像の斜め上をいく豊かなアイディアは、佳太くんのお芝居をより深みへ押しやっています。
彼の厚みのあるお芝居にはいつも、感情を激しく揺さぶられます

そんな佳太くんに今回演じてもらっているのは
今作の主演の一人、「正幸」という人物です。
元俳優中学教師の役。
中でも、もう一人の主演Q本かよさんとのシーンは、
物語全体を通してみても非常に見応えがあるものに仕上がりました。
是非ご期待ください。

こちらからのオーダーによって如何様にも姿を変える佳太くん。
例えるのなら、水のような人です。
だからこそ、正直佳太くんを演出するときはいつも非常に緊張します。
しかし、心配はいりません。
魅力的なキャラクターに仕上がったと声を大にして言えます。
オーディションを受けてくれてありがとう。
信じてくれてありがとう。
ぼくもあなたを信じています。
最後まで、どうぞよろしく。

(阿久津京介)


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