創作へ向けて

もあダむでは、健全な創作環境での「より良い創作」へ向けて、以下のことに取り組んでいます。

・キャスト、スタッフとの契約書締結
インティマシーアンケートの実施
・キャストが自由に書き込める、匿名掲示板(Googleフォーム)の設置

加えて、明確な基準を設けることが難しいハラスメント問題については、
各公演のキャスト決定後、
それぞれに対して慎重にヒアリングを行うことで、未然に防ぐ努力をしています。

契約書について

創作にあたって、双方の権利を守るため、各公演ごとに創作に関わる全員と契約書を取り交わしています。
基本的には、顔合わせの日に口頭でその内容を読み上げ、
両者間で了承を得た上で自署による署名、捺印を持って締結、という流れを採っています。
内容には、公演に際して主宰側からキャスト・スタッフに委託する業務報酬の支払い方法禁止事項
また、記載のない事項については協議のうえお互いが解決に努める旨が明記してあります。
効力は顔合わせの日から公演終了に至るまでで、それまではお互いが一部ずつ保管します。

・インティマシーアンケートについて

主にキャストのみに回答してもらうものです。
俳優の心身を少しでも不快にさせないために、
演技をするうえで口にするのを避けたい言葉、耳にするのを避けたい言葉
行うのを避けたい行為、されるのを避けたい行為等を事前にヒアリングし、
それを踏まえたうえで、脚本の執筆、稽古に取り組みます。
また、アンケートの回答は原則、演出家である主宰:阿久津のみが閲覧できるものとし、
外部には決して漏らさない旨を明示したうえで回答、提出してもらいます。

・匿名掲示板について

こちらも主にキャストが使用するものです。
稽古場において不快な思いをしたり、悩んでいることがある際に、
匿名でそれを伝えることができるものです。
回答は、主宰:阿久津以外の運営スタッフのみが閲覧できますが、
あくまでも匿名であるため、誰が書いたのかはわかりません。
また、その内容については、必ずしも演出家に伝えなくても良い、というルールを設けています。

・ハラスメントについて

昨今声高に叫ばれるハラスメント問題。
個々人によりその基準(不快に思うライン)が異なることから、
もあダむでは、ハラスメントについて明確な規定を設けていません
代わりに、キャストそれぞれが話しやすい環境を作り、
問題が起きた際に声を上げやすい状況に置き続けるということを最優先としています。
自身も俳優だからこそ、俳優と同じ視座に立って物事を捉える。
まだまだ試行錯誤の途中ではありますが、
活動を続けていく中でその価値観を常にアップデートしていきます。