【プロフィール】丸山港都(まるやま みなと)
【生年月日】1988年7月26日
【出身地】長野県安曇野市 【身長】170cm
【特技】クラリネット、手芸
【趣味】怪談を聞くこと、集めること
【略歴】
明治大学卒業後、地元まつもと市民芸術館で串田和美率いるTCアルプに所属。
2013年退団後は東京に拠点を移し、商業から小劇場まで幅広く活動。
劇団東京夜光には旗揚げからほぼ全ての作品に出演、2021年からは劇団員として所属している。
Q1.演劇、俳優を始めたきっかけ:「市民参加型の舞台。」
最初の最初は、中学校の部活で演劇部に入ったことです。
当時は目立ちたがり屋で、何かで人前に立ちたくて、部活紹介での先輩たちが魅力的だったことがきっかけで入部しました。
俳優を志したのは高校2年生のとき、
まつもと市民芸術館主催の市民参加型の舞台『アルルの女』に出演してからです。東京からのキャストとしてナイロン100℃の峯村リエさんや廣川三憲さん、無名塾の進藤健太郎さんが出演されていて、稽古場や舞台上での姿に憧れたのがいまでも続けている大きなきっかけです。
Q2.影響を受けたもの、私をカタチ作ったもの:「特撮ヒーロー。」
幼いころウルトラマン、仮面ライダー、戦隊モノなんかの特撮ヒーローが好きでした。当時ソフビ人形の下半身を見ればどのウルトラマンか当てられましたし、戦隊・仮面ライダーの変身ポーズはほとんどコピーしていました。
それが現在の自分に何か表れているかというと、ほとんどないかもしれませんが、自分を構成するものの一つとして欠かせないと思います。
最近は色んな作品などで、おじさんでもヒーローやダークヒーローに変身するので、いつかやりたい仕事のひとつでもあります。
Q3.私の好きなこと:「怪談。怖い話。」
昔から怪談話が好きで、図書館で「学校の怪談」シリーズなんかを読み耽ってました。
ここ10年ほどは毎晩YouTubeで怪談を流しながら寝ています。
最近は自分でも共演者から体験談を集めはじめて、昨年末にはその集めた話を自分で語り直したり怪談の朗読をしたりする俳優怪談「二人怪」というイベントを開催してしまいました。
みなさんの体験した怖い話よかったら教えてください!(DMとかでもぜひ!)
Q4.最近考えたこと、感じたこと:「友人のこと。」
先日、友人が亡くなりました。
親族以外で身近なところでの同年代が亡くなるという経験が初めてでした。
通夜に参列して見送ったいまも現実感がなく、
正直なにかここで語れるほど自分の中でも整理できていない状態です。
ここで話題として出すこともすごく迷いました。
しかしここ数週間、思考の隙間には必ず彼女のことがあって、
まぎれもなく、いま一番自分が考えていること・感じていることなのです。
自分の、この瞬間の、この状態を、どこかに留めておきたい
というわがままをお許しください。
Q5.今回の脚本を読んだ時の感想、印象:「自分の中のズレを突き付けられるような…」
日々暮らしているなかで目にしている
社会問題や政治についての怒りと、そうやって怒ったり考えたりしてるのに、いざデモを見るとちょっと引いてしまう自分ってなんなんだろう。
なんかちょっとおかしくない?
そういう自分の中のズレを突きつけられるような気持ちでした。
でも、だから「考えろよ!」っていう押し付けじゃなくて、
そこに寄り添うような、阿久津くんの優しさを感じる作品だなと思いました。
Q6.最後に自由にメッセージ
先日の稽古で阿久津くんが、
この脚本には「わかる」「わからない」という言葉を意図的に台詞として散りばめているという話をしていました。
ぼくたちは「わかる」「わからない」の手前で、たくさんのことを放棄してしまっているのかもしれません。
戦争や政治、社会問題など大きなことを考えられるって本当に素晴らしいけれど、日々の暮らしに手一杯でそんな余裕もないかもしれない。
正直ぼくはそんな感じです。
今回の『MEME』は、一緒に「わからない」からはじめましょう、そういう作品です。
ぼくもそんな気持ちで臨みたいなと思います。みなさんもぜひ、一緒に。
劇場でお待ちしてます。
演出家コメント
ぼくが港都さんと初めて会ったのは、
彼が所属している「劇団東京夜光」のキャストオーディション。
ぼくは俳優としてそこに参加していました。
当時の港都さんは髪の毛が長くて、
「なんだかチャラくて、怖そうな人だな」
と思ってしまったのを覚えています。
確かに少々人見知りで口下手な部分もあったりするんですが、実際はとても誠実で、
関わる人たちを大きな愛で包み込んでくれる人です。
きっとものすごく忙しいのに、その合間を縫って、
俳優仲間のお芝居を観るために北海道まで遠征したりもしていました。
人とのつながりを大切にできる本当に素敵な人です。
常に穏やかで、凪のようなその人柄。
いつもニコニコと座組を見守ってくれています。
俳優として出会った港都さん。
共演を経て仲良くなったにもかかわらず、
「対等に、フェアに審査してほしい」と
今回、ぼくに何も言わずにオーディションに応募してきてくれました。
ぼくはそれがすごくうれしかった。
ぼくも「対等に、フェアに審査します。」と返信をしました。
当日の実技審査で彼から伝わってきたのは準備の量。
ほぼすべての役のセリフを覚えてきているのはもちろんのこと、かなり深いところまで読解をしたうえで臨んできてくれていました。
年齢やキャリアに関係なく
「本気でこのオーディションを取るんだ」
という気概、ディレクションに食らいつく姿勢。
俳優としての引き出しの多さ、貪欲さ。
そして何より、お芝居が好きだという気持ち。
何も言わずともそれは、お芝居からひしひしと伝わってきました。
とても頼もしい人。
それは、板の上でも同じです。
リスペクトを持って、相手役と真っ直ぐに向き合うことができる俳優なんです。
かと思えば、すごく深い、濃密な、所謂「引き」のお芝居も見せてくれる。
港都さんが出ているシーンは、どのシーンもぐっと空気が締まるのを感じます。
すごく器用な人です。
視野が広い。
公私ともに、自分の役割がわかっている、と言いますか。
いつ何時でも自分のこと、全体のことを客観視できている。
主観と客観のバランスが絶妙な俳優です。
港都さんに今回に演じてもらっている「広大」という役は、そんな彼にぴったりの役です。
みんなのリーダー。
清濁併せ吞むキャラクター。
実はこの役は、元の脚本から唯一描き直した役です。
港都さんに演じてもらうなら、もっと魅力的な役にできる。脚本の可能性が広げられる。
稽古場でも、港都さんから役としての意見をたくさんもらい、初日の稽古と現在とで、最も大きくキャラクター像が変わりました。
それくらいに、港都さんのお芝居、役への寄り添い方は素敵なのです。
(これは余談ですが、器用というと、「丸山商店」という自作のアクセサリーショップも運営しています。)
(ぼくも港都さんに作ってもらったグラスチェーンを愛用しています。)
人としての魅力に溢れた港都さん。
色んな劇団に引っ張りだこなのも納得です。
今回、演出として港都さんと関わることができて幸せです。
そんな彼の魅力が、観てくださるみなさんにも伝わったらいいなと思います。
劇場で目撃してください。
(阿久津京介)
クラウドファンディングのご案内
もあダむvol.2『MEME』は、
2024/6/26(水)~7/3(水)、下北沢シアター711にて上演されます。
クラウドファンディングにご参加頂くと、
支援者限定で当HP上で公開中の、【稽古場日誌】がご覧いただけます。
(※「出演者を応援コース」を除く)
実際の上演だけでなく、「創作の過程」を併せて体験して頂ければ何よりです。