東宮綾音


【プロフィール】東宮綾音(とうみや・あやね)
【生年月日】1999年11月9日 【出身地】兵庫県 【身長】167cm 
【特技】バトントワリング、習字
【略歴】
大阪芸術大学舞台芸術学科卒業。22年から本格的に芸能活動を開始。主な出演に、ドラマDisney+/NHK『拾われた男』、ミュージックビデオPenthouse「閃光花」7order「もしも」、舞台・道頓堀セレブ番外公演 『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき』など。23年には、いずれも主演を務めるElla project連続ドラマ『東京彼女-京子篇』、映画『チャロの囀り』の公開があるほか、待機作が4本ある。

Q1.演劇、俳優を始めたきっかけ:「ミュージカルの劇団に入りたくて。」


ミュージカルの劇団に入りたくて舞台芸術を学ぶ学校に入ったこと。
その中で、コロナも相まってとにかく色々な演劇や映画に触れ、芝居を中心に仕事をしたいと思いました。

Q2.影響を受けたもの、私をカタチ作ったもの:「大学時代に出会った人や、作品」


私をカタチ作ったものは、大学時代に出会った人や作品です。
特に日本の伝統芸能を大切にしている恩師の、「演劇やセリフとの向き合う姿勢」は、今も俳優を続ける中で大きく影響を受けています。


また、大学ではミュージカルを専攻していたので、その中で、セリフだけではなく歌の楽譜やダンス、オーケストラの音楽の意味までも理解してお芝居に臨んだことは、今もすごく役立っています。

あとは、一緒にお芝居をした仲間が演劇をする中で大切にしていたことは同じように大切にするようにしていますね。台本は絶対床にそのまま置かないとか、演劇のチラシは絶対折らないとか笑

Q3.役作りや稽古の準備のはじまり:「とにかく脚本を読む」


役の目的と自分との共通点を探した後は、先に本を読みまくってセリフを入れる作業にすぐ入ります。大方入れてからは、ゆっくり解釈(脚本の読解)をしていきます。とにかく入れないとすぐテンパって飛ぶタイプなので笑


あと、稽古準備は疲れや寝不足が一番の敵だと思っているので、体調を整えたり運動をしたりします。

Q4.演技、お芝居について最近考えたこと:「お芝居の『余白』」


ある監督からお芝居の「余白」についてのお話をしていただいて、それからずっとそのことばかりを考えていますね、、
その時は、たまたまコメディの作品がずっと続いてて。私としては「とにかくやろう!やってみよう!」みたいな姿勢でお芝居をしていたのですが、そんなときにその監督から言われたのが、「君は何もせずに芝居に『余白』を持たせて、見た相手に想像させることをした方がいい」ということ。


それから、それを私なりに意識しているつもりなんですが、「何もしないって怖いし難しいなあ」と今もまだ悩んでいます。

Q5.俳優としての座右の銘:「疑問を持つ」


何に対しても疑問を持つこと。
「そのセリフは本当にその言葉通りの意味なのか」、「そもそもその役の本質を間違って捉えてないか」、とか……

でも逆に疑い過ぎる癖がついてしまって、、、なんだかひねくれた解釈ばかりになっている気がするので変えようかな、と思っています笑

Q6.最後に自由にメッセージ:「丁寧に作り上げます!」


私にとっては約1年半ぶり、もあダむさんにとっては記念すべき第一回目の公演!!
色々気持ちは入りますが、ゆっくり丁寧に作り上げて行きたいです。
ぜぇぇひ!お越しください!!!

演出家コメント


今作の上演にあたって開かれたキャストオーディション。
結果として100通を超える応募があった中、そのオーディションで一際大きな存在感を放っていたのが、彼女でした。

端正な容姿、声、愛嬌。そして圧倒的な「華」。そう簡単に身につけれられるものではありません。
何もしていなくても自然と目がいってしまう、気になってしまう俳優。
ぼくが知る限りでも、確実に”持っている”俳優のひとりです。
しかし、彼女の俳優としての真の武器は、その「中身」にあります。

オーディション脚本での、とあるシーン。
実際の上演脚本にも含まれる、男女が駆け引きをする大切な場面。
その場面で、通常の「読解」をすれば一番大切であるとわかるセリフを、彼女は「相手役を見ずに」発しました。その結果、シーンの質が何層も深まり、脚本を書いたぼくの意図以上の景色が広がった。
どこまで計算だったのかはわかりません。しかし、恐らくそれは、彼女の「感性」からくる確かなセリフ回しであったのだと思います。
現在稽古を進めていく中でも、彼女の「感性」を活かした演技には度々驚かされることがあります。

「2022年から本格的に俳優業を始めた」とのことで、改めてプロフィールを見ても、そのキャリアは比較的浅い、といえるのかもしれません。しかしここで言っておきたいのは、彼女が、「考えること」ができる俳優だということです。

「考える」。これは、「俳優」という職業にとって、最も大切なことだと思います。

「何故」「そのタイミングで」「そのセリフを」「その人に」言うのか。
「では実際、本当のところはどう思っているのか」「本当は何が言いたいのか」。

表と裏。本音と建て前。
そのヒントは、脚本の中にしかありません。限られた情報の中からそこを「考える」。
演出家は、監督は、なぜ自分にそのようなオーダーを出したのか。「考える」。

言葉で言うと簡単ですが、その実これは、途轍もなく難しい、大変な作業です。
彼女は、それができる。
努力ができる。トライができる。
恐らくこれは、彼女の負けず嫌いな性格も関係しているのでしょう。
しかしその一方で、ぼくは彼女のことを、とても「不器用な」人間だと思っています。(違ったらごめんね)

本当はもっとこうしたいのに、とか、こうしたら良かった、とか。
現場にいる彼女を見ていると、そんな葛藤がうっすらと見えます。
だからこそ手を差し伸べたくなる。もっともっと上に導いてあげたくなる。
それでも、きっとこれからも、「東宮綾音」という俳優が満足することはないのかもしれません。
まだまだ。もっと。
だから、大丈夫。それでいいのです。

彼女は今後、さらに大きく羽ばたいていくことでしょう。そこに一切の疑念はありません。
俳優としても、脚本家・演出家としても、彼女に出会えたことは大きな財産です。
今作が、彼女にとってさらなる飛躍につながるきっかけとなることを願って。
絶対に輝かせます。一緒に駆け抜けましょう。

(阿久津京介)

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2023/8/3(木)~8/4(火)、王子小劇場にて上演されます。

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